工場や家庭から出される排水はある程度までは海でうすめ られて、さらに海の微生物に分解されてて無機物に変化し、 再び植物に吸収され、自然の浄化作用がはたらいていた。
排水の量が多くなり、また分解不能の物質が混ざるように なると、自然の浄化作用がきかなくなる。
有害物質が水の中に溶け込むと、食物連鎖により、 |
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植物プランクトン→動物プランクトン→小型の魚→…→人間 と移っていく過程で濃縮されていき(生物濃縮)、水俣病や イタイイタイ病などを発生する。 |
生物濃縮 生物の体内で分解されず、体外へ排出され にくい物質は、生物体内でさらに蓄積され、 まわりの環境よりも濃度が高くなる現象。 | |
これらの排水は同時に多量の有機物が含まれているため、プランクトンを異常に発生させる。 これらは水面を赤くし、いわゆる赤潮が発生する。
※より正確には |
・夜光虫を除き赤潮の原因は自ら光合成を行い増殖する植物プランクトンであり、有機物の増加でなく、溶存態の窒素、 リン(無機栄養塩)の増加により赤潮発生が増加する。 ・赤潮の定義「海水が微細な生物の増加により着色する現象」とされており、赤く着色した状態のみを赤潮とは呼ばない。 茶褐色、黄褐色、緑、赤紫、朱色など種々の色の赤潮が見られる。 ・特に被害を発生さす赤潮は「赤」ではない。
| 赤潮が発生すると、大量のプランクトンが死に、これを分解するために酸素を使うため、水中の酸素が 不足することになる。
水中の酸素が不足すると、魚介類が大量死することになる。
※より正確には |
・赤潮による魚類の大量へい死は水中の酸素不足で起こる場合は少数例で多くは他のへい死機構により 大量へい死が生じる。 | |
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