私はのんちゃん Part.8


8−1

 4日目は部活の顧問の先生の都合で女子の
部活だけがなかった。
にも関わらず、ノンちゃんは男子の部活が終る
4時頃には浦安駅に来ていたのであった。
最初の15分ぐらいは誰かの待ち合わせを
しているようなふりをして待っていたが、
中島はおろか、自分の高校の制服を着た人すら
来なかった。
しびれをきらせたノンちゃんは駅周辺をふらふらと
うろつき始め、西友の中に入っていった。
ノンちゃんは各フロアを見て回ったが、
中島のことが気にかかって何かを見ているようで
何も見ていない状態だった。
今日もダメだった。そう思ったノンちゃんは仕方なく
帰ることにした。
西友の出入り口から浦安駅までほんのわずかな
距離ではあったが、その時のノンちゃんには
ものすごく遠く感じた。
ノンちゃんはこんなにお金までかけて、
自分は何をしているのだろうとまで後悔した。
その時だった。ノンちゃんより20mぐらい前だったか、
男子の制服姿が目に入った。しかもそれは中島であった。

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