私はのんちゃん Part.3


3−1

部活の帰り、ノンちゃんは学校の近くのコンビニに寄って、
家で食べるお菓子を買っていた。そこへ中島が入ってきた。
最初中島はノンちゃんに気がつかないらしく、
弁当ばかり眺めていたが、ふと横を見てノンちゃんが
立っていることに気がついた。
「よう、練習したら、腹が減っちゃってな。」
ノンちゃんは何か返事をしようと思ったが、
少し中島を意識しているせいか、愛想笑いしかできなかった。
中島はまた弁当を色々と探していたが、急に上の方の段に目をやり、
右手でおにぎりをつかみだした。そしてそのおにぎりを裏返しに
見て左手に持った。多分、値段を確認したのだろう。
今日の中島はそれほどにはお金を持っていないらしい。

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