■ Hello School 中学理科(ハロ理科) No.5 物質の性質 ■
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1.物質の性質
(1)有機物と無機物
 有機物…加熱すると炭になったり、燃えて二酸化炭素を発生する物質。
        砂糖・紙・ろうなど。

 無機物…有機物ではない物質
        食塩・ガラス・アルミニウム・水など。
  
※炭素や一酸化炭素は無機物
 
(2)金属と非金属
 無機物はさらに金属非金属に分かれる。
 金属の性質
   ・電流が流れやすく、熱が伝わりやすい。
   ・紙ややすりで磨くと光る。(金属光沢)
   ・たたくとのびる。
 
 非金属…無機質で金属ではない物質
   食塩・ガラス・水など
 
(3)物質の密度
 密度…物質1cm3あたりの質量。単位はg/cm3

  密度[g/cm3]=
物質の質量[g]
物質の体積[cm3

 水の密度よりも小さい密度の物質→水に浮く。
 水の密度よりも大きい密度の物質→水に沈む。
 
     水に沈む     →
 
    水に浮く    →
物質 水銀 アルミニウム 硫酸 海水 エタノール 二酸化炭素 酸素 空気 水蒸気 水素
密度 19.3 11.34 13.55 8.93 7.86 2.69 1.83 1.01 1.00 0.92 0/79 0.00184 0.00133 0.00120 0.0006 0.00008
状態 固体 固体 液体 固体 固体 固体 液体 液体 液体 液体 液体 気体 気体 気体 気体 気体
2.物質の状態変化
(1)物質の状態
 物質の3態…固体・液体・気体の状態のこと。

  固体…形や体積が決まっている。→鉄・石・木など。

  液体…形は決まっていないが体積が決まっている。→水・アルコールなど。

  気体…形も体積も決まっていない。→酸素・水素・二酸化炭素など。

 物質の状態変化…物質を熱したり、冷やしたりしたときに物質の状態が変わること。

  熱したとき…固体→液体→気体    冷やしたとき…気体→液体→固体
 
(2)水の状態変化
熱したとき
 氷→水→水蒸気

冷やしたとき
 水蒸気→水→氷
※ゆげは水蒸気ではなく、
 水蒸気が冷えて細かい
 水滴になったもの。
 水蒸気は目に見えない。
3.状態変化と体積・質量
(1)状態変化と体積・質量

・液体⇔気体の場合
 右の図のように、試験管に水を入れて熱すると、
ポリエチレンの袋がふくらむ。
          ↓
 水蒸気の体積がもとの水の体積の約1700倍になった。

 逆に冷やすとポリエチレンの袋はしぼむ。
          ↓
 水の体積がもとの水蒸気の体積の約
1700
になった。
 
物質1gの体積
物質 エタノール エーテル アセトン
液体[cm3 1.00 1.267 1.391 1.264
気体[cm3 1701 625 341 465
およその倍率 1700 490 250 370
 
・液体⇔固体の場合
 水を冷やして氷にすると、質量は変わらないが、体積が1.1倍になる。
 
状態変化と体積・質量
 体積は変化するが、質量は変わらない
4.融点
(1)融解と凝固
融解…固体の状態の物質が熱せられて、液体の状態になること。
    そのときの温度を融点という。

凝固…液体の状態の物質が冷やされて、固体の状態になること。
    そのときの温度を凝固点という。(融点と凝固点は同じ値)
 
(2)純粋な物質の融点
・氷の融点
右の図のように、ビーカーに氷を10gと20gを
別々に入れて、加熱していく。
           ↓
 @0℃まで温度が上がっていく。
           ↓
 A0℃になると氷が融解し始める。
  氷がすべて水になるまで0℃のまま
  <0度が氷の融点>
           ↓
 Bすべて水になった後は再び温度が上がる。
           ↓
 C氷が10gでも20gでも同じ状態。
  <融点は量の多少に関わりなく一定>
  (量が多くなると融解している時間が長く、
   グラフの傾きが緩やかになる。)
物質を加熱したとき、縦軸に温度、横軸に過熱時間をとったときにできるグラフを加熱曲線という。
 
・パラジクロロベンゼンの融点
右の図のように、ビーカーにパラジクロロベンゼン
を10gと20gを別々に入れて、加熱していく。
           ↓
 @約54℃まで温度が上がっていく。
  <固体の状態>
           ↓
 A約54℃になると融解し始める。
  融解が終わるまで約54℃のまま
  (グラフが平行)
  <固体と液体が混ざった状態>
           ↓
 Bすべて液体になった後は再び温度が上がる。
  <液体の状態>
           ↓
 Cパラジクロロベンゼンが10gでも20gでも
  同じ状態。
  <融点は量の多少に関わりなく一定>
 
純粋な物質の融点
 融点は量の多少に関わりなく一定で、融解中は温度が上がらない。
 
(3)混合物の融点
 右のグラフは、ナフタレンとパラジクロロベンゼン
の混合物を加熱していったときのグラフである。
          ↓
 グラフに水平な部分が現れない
5.沸点
(1)蒸発と沸騰
気化…液体の状態の物質が気体の状態になること。

蒸発液体の表面だけで、液体が気化すること。

沸騰気体の内部からも液体が気化すること。
    そのときの温度を沸点という。
 
(2)純粋な物質の沸点
・水の沸点
 右の図のように、フラスコに水を10gと20gを
別々に入れて、加熱していく。
           ↓
 @100℃まで温度が上がっていく。
           ↓
 A100℃になると水が沸騰し始める。
  沸騰が終わるまで100℃のまま
  <100度が氷の融点>
           ↓
 B水が10gでも20gでも同じ状態。
  <沸点は量の多少に関わりなく一定>
 
・エタノールの沸点
右の図のように、フラスコにエタノールを
10gと20gを別々に入れて、水を入れたビーカー
の中に入れながら、を加熱していく。
(エタノールは引火しやすく、直接加熱は危険)
           ↓
 @78℃まで温度が上がっていく。
  <液体の状態>
           ↓
 A78℃になると沸騰し始める。
  沸騰が終わるまで78℃のまま
  (グラフが平行)
  <液体と気体が混ざった状態>
           ↓
 Bしばらくすると沸騰が終わる。
  <気体の状態>
           ↓
 Cエタノールが10gでも20gでも同じ状態。
  <沸点は量の多少に関わりなく一定>
 
純粋な物質の沸点
 沸点は量の多少に関わりなく一定で、沸騰中は温度が上がらない。
 
(3)混合物の沸点
 右のグラフは、水とエタノールの混合物を
加熱していったときのグラフである。
          ↓
 グラフに水平な部分が現れない
 
(4)物質の状態変化と融点・沸点
昇華…固体の状態から気体の状態になったり、
    気体の状態から固体の状態になること。
    (ナフタレン・ヨウ素・パラジクロロべンゼン
     ・ドライアイスなど)

液化(凝結)…気体の状態から液体の状態に
        なること。
        (寒い冬の日に息を吐くと(気体)、
        吐く息が白い水滴(液体)として
        出てくる)
 
物質の融点・沸点データ(クリック)
6.蒸留
(1)蒸留
蒸留…液体を加熱し、沸騰して出てきた気体を冷やして液体
    にすること。

右の図で、フラスコの中に
 食塩水を入れた場合、
 試験管の中に純粋な水(蒸留水)が得られる。

 水とエタノールの混合溶液を入れた場合、
 76℃〜82℃で気体を集めると、試験管の中にエタノール
 が中心に集まる。
 98℃〜100℃で気体を集めると、試験管の中に
 が中心に集まる。
練習問題
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