■ Hello School 古典 文法 総合 練習問題 ■ | |||
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1.次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。 入道今日の御設け、いといかめしう仕うまつれり。人々下の品まで 旅の装束めづらしきさまなり。いつの間にかしあへけむ、と見えたり。 御装ひは言ふべくもあらず、御衣櫃あまた掛けさぶらはす。まことの 都のつとにしつべき御贈り物どもゆゑづきてA思ひよらぬ隈なし。今日 奉るべき狩の御装束に、 (明石の君) 寄る波にたちかさねたる旅ごろもとほどけしとや人のいとはむ とあるをご覧じつけて、騒がしけれど、 (源氏) 「かたみにぞ換ふべかりける逢ふことの日数へだてむ中の衣を ア心ざしあるを。」とて奉り換ふ。御身に馴れたるどもを遣はす。げにい ま一重しのばれたまふべきことを添ふる形見なめり。えならぬ御衣 ににほひの移りたるを、いかが人の心にもいめざらむ。入道、「今は と世を離れはべりにし身なれども、今日の御送りに仕うまつらぬこと。」 なと゜申して、かひをつくるもいとほしながら、若き人は笑ひぬべし。 (入道) 「世をうみにここらしほじむ身となりてなほこの岸をえこそ離れね 心の闇はいとど惑ひぬべくはべれば、イ境までだに。」と聞こえて、(入道) 「すきずきしきさまなれど、ウおぼし出でさせたまふをりをりはべらば。」 など、御気色賜はる。いみじうものをあはれとおぼして、所々うち赤 みたまへる御まみのわたりなど、言はむかたなく見えたまふ。(源氏) 「思ひ捨て難き筋もあなめれば、いまいと疾く見直したまひてむ。ただ Bこの住みかこそ見捨て難けれ。いかがすべき。」とて、 (源氏) みやこ出でし春のなげきに劣らめや年経る浦を別れぬる秋 とておし拭ひたまへるに、いとどものおぼえずしほたれまさる。起ち居 もあさましうよろぼふ。 |
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(源氏物語・明石) | |||
(1)本文の歌の文法的説明として、次の[ @ ]〜[ S ]に適切な 言葉を入れなさい。ただし、同じ言葉が入る場合もある。 最初の明石の君の歌では、[ @ ]は[ A ]を言い出すための 序詞になっていて、また、[ B ]は[ C ]と[ D ]の掛詞にも なっている。さらに、[ E ]、[ F ]は波の縁語になっている。 次の源氏の歌では、[ G ]は[ H ]と[ I ]の掛詞、[ J ] は[ K ]と[ L ]の掛詞になっている。 入道の歌では、[ M ]が[ N ]と[ O ]の掛詞で、[ P ]、 [ Q ]は海の縁語になっている。 最後の源氏の歌では、「春」と「秋」とを対照させている他にも、 [ R ]と[ S ]も対照させている。 (2)下線部A「思ひよらぬ隈なし」とあるが、なぜ入道はそうしたのか、 適切なものを選び、記号で答えなさい。 ア.娘の幸せを願う親心から。 イ.自分の出世を考えたから。 ウ.源氏の身分に合わせたから。 エ.世間知らずで、何にでもおごる性格から。 (3)下線部ア〜ウの省略されている言葉を口語でそれぞれ答えな さい。 (4)下線部B「この住みかこそ見捨て難けれ」とあるが、どういう理由 からか、適切なものを選び、記号で答えなさい。 ア.いろいろな思い出があったから。 イ.明石の君とその家族と一緒に住みたかったから。 ウ.都よりもこの地の方が居心地がよかったから。 エ.源氏がこの地に再び来ることはないから。 |
解答 | ||
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