私はのんちゃん Part.12


12−2

「おう、また会ったな。」
「ええ。」
2人はそう言ったきり、少し沈黙が続いた。
ノンちゃんは間の悪い雰囲気を嫌ってとっさに
思いついたことを
言い始めた。
「先輩、またおにぎりですか。」
「いや、今日はジュースだけだよ。」
「あの道で飲むんですか。」
「ああ、あの道か。そういえばしばらく
行っていないな。
でも、今日はもう暗いからな。
いつもの道で乗りながら飲むよ。
お前はもう買ったのか。それじゃあな。」

「えっ、はい。それじゃ、さようなら。」

 中島は店の方に、ノンちゃんは自転車に
乗りかけながら舞浜駅の方へ、
お互い背を向けたが、
中島が急にノンちゃんの方に振り向いた。

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