小説 hello学校の怪談 (中学校編) 5/21
教室の外から光が見える。しかも、電気の光ではなく、炎の光だった。 みんな光の方向を向いた。教室の窓から入ってくる。全員、窓の外を見に集まった。 教室の外からは高校の校舎が見える。高校の右隅が教室になっていて、 光はそこから放たれていた。 光はゆらゆらと揺れていて、まさに火の玉がふわふわと浮いているようだった。 「あっちに誰かいるのかな?」 「いるわけないじゃん。いたら、ちゃんと電気がついているわよ。」 「もっとよく見てみろよ。」 「全然、中が見えないよ。」 「火の玉じゃないの?」 「で、で、でた〜!」 「しっ!声でかいよ、あんた!」 光が消えた。 「yousuke先生の言ってたこと、本当だったんだ〜!」 「もう恐いよ〜。帰ろうよ〜。」 「何言ってんだよ。まだ入ったばっかじゃね〜か。」 「そうよ。まだまだがんばるわよ。」 「で、次はどこに行くの?」 「体育館だ。」 「そうなんだ。がんばるしかないのね。」 「うん。」 みんな、中学校の校舎を出て、体育館へ。 校舎から体育館に行くには、一度は必ず外に出ないと行けない。冷たい風が体全体に感じて、 ものすごく寒かった。 |