■ Hello School 社会科 地理(ハロ地理) No.6日本の稲作 ■ 
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1.日本の稲作の特色
作付け延べ面積では稲の割合が最も高く、
日本は稲作中心であることがわかる。

しかし、近年は作付面積、収穫量とも減少
傾向にある。

1960年代は高度経済成長期と呼ばれ、国民
の所得が向上し、人口も増加していた時代
であった。このため、多くの食料を必要とし、
特に米は重要視され、作付面積、収穫量と
もに最も多かった。

しかし、米を作りすぎたことで、大量の在庫
をかかえることになり、1970年から本格的な
減反政策が始まり、稲作から他の作物に
変える転作や土地を休ませる休耕が行な
われた。

生産技術の向上により、一定の耕地面積
あたりの収穫量を増加させる一方、減反に
よる生産量の調整で米の収穫量が必要な
量を下回るのは1997年以降からである。

農作物の作付け延べ面積
農作物の生産額の変化
また、製造業とサービス業の発展により、農業で働く人が少なくなったことや、食生活の変化など
によって、稲作の重要性が低下したことも原因の1つとしてあげられる。

近年では、農業総生産額に占める米の割合は約23%となり、畜産、野菜よりも低くなっている。
米の生産量と消費量の変化
2.日本の米の産地
産地としては、「日本の穀倉地帯」と呼ばれる、
東北・北陸地方が代表的で、それぞれ秋田平野、
庄内平野、越後平野など、水が豊富な地域となっ
ている。

都道府県別では新潟北海道が1、2位を毎年
争い、次いで秋田という順位が概ねのところで
ある。

品種別ではコシヒカリが最も多く、全国でも生産が
広がっている。

コシヒカリとその系列であるひとめぼれ、ヒノヒカリ、
あきたこまちの4品種でほとんどを占めている。

コシヒカリはいもち病(いもち病菌というカビの一種
に感染してしまうこと。)に弱いという欠点がある
ものの、味優先という消費者のニーズに応えるた
め、生産量が多くなっている。

 ※コシヒカリに並ぶ品種であったササニシキは、1993年に
  冷害の被害にあい、今ではその作付面積は大きく減少し
  ている。


日本の気候は温帯に属しているが、太平洋側と
日本海側、北日本と西日本などでは特徴が異なる
ため、生産方法も異なってくる。

東北・北陸地方の北日本では、冬は雪で農業が
困難なため、夏だけで米を作る水田単作地帯
なっているところが多い。
 
主な都道府県別稲作地域
白地図テスト
品種別生産量の割合
一方、関東地方より南西では、比較的暖かい気候のため、夏に稲作、冬に裏作として野菜を生産
する二毛作が行なうところが多い。

利根川下流域や北陸地方では、他の地域よりも収穫時期の早い早場米の産地として知られている。

斜面の多い中央高地では、階段状の田で米を作る棚田での生産が行なわれている。

この他にも、1年に2回米を作る二期作が高知平野で行なわれていたが、今ではほとんど行なわれ
ていない。
稲作のさかんな地域
白地図テスト
2.米ができるまで

種もみ
 

育苗箱用の土
 

育苗箱
 

育苗箱に種を蒔(ま)く
 

種を蒔いた上に土をかぶせる(右上)
 

育苗箱をハウスに並べる
(写真:農業農村リアル素材
 

ハウスで育てる
(写真:農業農村リアル素材
 

育った稲
 

畦(あぜ)作り

田おこし

代かき

田植え
.............
3.農業政策
1942年 食糧管理制度が実施される。
 生産した米を政府が買い上げ、政府が米
 の価格や減反面積を決めて、市場に払い
 下げる制度で稲作農家の保護と安定した
 米の供給を図っていた。

1995年 新食糧法が実施される。
 政府が直接管理していない自主流通米
 が多くなってきたこと、食糧管理制度を
 維持する国の税負担が大きくなってきた
 ことなどにより、農家が自由に販売できる
 新食糧法に切り替えられた。

2004年改正食糧法が実施される。
改正食糧法による米の流通
 農家の自由販売量の増加により新食糧法が改正され、流通する米を民間流通米と政府米に
 分け、民間流通米は販売先を自由に選べるようになり、大半の米が自由に販売できるように
 なった。
 (米穀機構は米の安定供給のために、米取引の資金を保証したり、米の価格形成を円滑にするなどの支援活動を
 行なう。)
4.米の輸入
日本は1995年から
ミニマム・アクセス
導入して米の貿易の
自由化にのりだす。

1999年には、ミニマ
ム・アクセスを超える
輸入に関税をかけて
米の輸入を自由化し
ている。
米の輸入量の推移
米の輸入先
ミニマム・アクセス(最低輸入機会)…過去の輸入実績が国内消費の3%以下の品目に対して、
                       一定量までは低い関税で、その量を超えた場合は高い関税
                       が適用される制度。
標準問題
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