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((帝からの)恐れ多いお言葉を何度もお受けしておきながら、) Aうけたまはりもはてぬやうにてなむ、まかではべりぬる。(源氏物語・桐壺) ((帝のお言葉を)最後までお聞きにならない有様で、退出いたしました。)
(また手紙も、「長く便りを申し上げないので」などとだけ言ってよこすのも、とてもうれしいことである。) A祈りをさえして、教へ聞こえさするに、(大鏡・道兼伝) (ご祈祷までして、お教え申し上げましたが、)
(さて、ご挨拶を申し上げよう。) A御文も聞こえ給はず。(源氏物語・賢木) (お手紙も差し上げなさらない。) Bかの人は過ぐし聞こえて、(源氏物語・澪標) (あの方(明石の君)は(光源氏の)お通りをお待ちして、)
(翌朝、中宮様のところに参り、申し上げると、)
(女御、更衣が大勢でお仕えなさっていた中に、) A帥殿はあけくれ御前にさぶらはせ給ひて、(大鏡・道長伝) (帥殿(伊周公)は毎日のように帝の御前に御伺候なさって、)
(他の若君たちは(道長は)くだらないことを(帝に)申し上げてしまったことだと思った。)
(これを頭の殿が差し上げられます。すぐにお返事を。) A見捨てたてまつりてまかる空よりも、落ちぬべき心地する。(竹取物語・かぐや姫の昇天) (あなたをお見捨て申し上げてしまう空から、落ちてしまいそうな気持ちがします。)
(お供え用の(米の)代わりぐらいをいただいても、何になろうか。)
(とだえがちながら忘れられない人と思っておりましたが、)
(惟喬親王がいつものように鷹狩にいらっしゃるお供の中に、馬の頭であった翁がお仕えしていた。) A貫之召し出でて、歌つかうまつらしめ給へり。(大鏡・昔物語) (貫之をお呼びになられ、歌を詠ませることにいたしました。) Bはや、この皇子にあひ仕うまつり給へ。(竹取物語・蓬莱の玉の枝) (早くこの皇子と結婚してお仕え申し上げてなさい。)
(後ろに控えている(滝口に)「誰々は伺候していますか」と尋ねるのはおもしろい。)
(この酒を一人で飲むのがさびしいので、(おいで下さいと)申し上げたのです。) Aこの事を、有賢、鳥羽の院に訴へ申しければ、(宇治拾遺物語・六−六) (この事を有賢が、鳥羽院にお訴え申しあげたところ、)
(お見舞いにも参上しませんでした。) Aある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩よりまうでけり。(徒然草・五二段) (ある時思い立って、ただ一人で、徒歩でお参りに行った。)
((光源氏は)恐ろしいので、かしこまって(上皇御所を)退出なさった。) A室の外にもまかでず。(源氏物語・若紫) (庵室の外に出かけることができません。)
(この歌主は「まだ退出するわけではありませんが。」と言って、席を外した。) Aなえたる直垂、うちうちのままにてまかりたりしに、(徒然草・二一五段) (よれよれな直垂で、普段のままで出かけたところ、) B筑紫の国にゆあみにまからむ。(竹取物語・蓬莱の玉の枝) (筑紫の国に湯治に出かけようと思います。)
(かんたんに組み立ててさしあげたが、思うとおりに(水車が)まわり、) A「なにのかくは夢に見えつるにか」と思ひ参らすに、(宇治拾遺物語・五−一) (「どうしてこのように夢に見えたのだろう。」と思い申し上げるにつけ、)
(中納言(隆家)様が参上なさって、(中宮様に)扇を献上なされるので、) Aある人、清水へ参りけるに、(徒然草・四七段) (ある人が清水寺にお参りしたときに、) B灯あかくかかげなどして、御果物ばかりまゐれり。(源氏物語・帚木) (灯火を明るくかきたてて、(光源氏に)お酒の肴だけを差し上げた。) |
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