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やは |
…疑問・反語を示し、種々の語に接続して、文末の活用語が連体形になる。 |
(1)疑問 [〜か] 乾き砂子の用意やはなかりける。(徒然草・一七七段) (乾いた砂の用意はなかったのだろうか。)
(2)反語 [〜か、いや〜ない] よき人は、知りたる事とて、さのみ知り顔にやは言ふ。(徒然草・七九段) (優れた人は、自分が知っていることだからといって、そんなに知り顔で言うであろうか(言わない)。)
※疑問・反語 光源氏ばかりの人は、この世におはしけりやは。(更級日記) (光源氏のような方が、この世にいらっしゃったであろうか(いたはずがない)。) 文末について終助詞的用法と呼ぶが、これを終助詞とする説もある。 | |
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