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や |
…疑問・反語を示し、種々の語に接続して、文末の活用語が連体形になる。 |
(1)疑問 [〜か] あかずやありけん、二十日の、夜の月出づるまでぞありける。(土佐日記・一月二〇日) (まだ満足できなかったのであろうか。二十日の夜の月が出るまでそこにいたのです。)
(2)反語 [〜か、いや〜ない] 「翁丸か。このごろ、かかる犬やはありく」といふに、(枕草子・九段) (「翁丸か。この頃、このような犬がいるのだろうか(いやいない。)」というので、)
※疑問・反語 「珠ならずもありけんを。」と人いはんや。(土佐日記・二月四日) (「珠のような(子ども)ではなかっただろう。」と、他人は言うのではないだろうか。) 文末について終助詞的用法と呼ぶが、これを終助詞とする説もある。 | |
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