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すこし形見とて、脱ぎおく衣に包まんとすれば、ある天人包ませず。(竹取物語・かぐや姫の昇天) (少しだけ、形見にとして脱いでおく衣に包もうとしても、天人は包まさせなかった。) |
[未然] |
御供なる人、酒をもたせて野より出で来たり。(伊勢物語・八二段) (御供の人が召使いに酒を持たせて野原から出て来た。) |
[連用] |
妻の女にあづけて養はす。(竹取物語・生ひ立ち) (妻に預けて養わさせた。) |
[終止] |
女はこのをとこをと思ひつつ、親のあはすれども、聞かでなむありける。(伊勢物語・二三段) (女はこの男と思い、親は結婚させようしたが、(男の方は)全く聞こうとしなかった。) |
[連体] |
「荻の葉、荻の葉。」と呼ばすれど、答へざなり。(更級日記) (「荻の葉、荻の葉。」と(従者に)呼ばせたが、返事がなかった。) |
[已然] |
さがらふ者をば、弓の筈に取りつかせよ。(平家物語・橋合戦) (後に流される者がいたら、弓のはしにつかまらせよ。) |
[命令] |