なり |
いとど、愁ふなりつる雪、かきたれいみじう降りけり。(源氏物語・末摘花) ((女房たちが)たいそう愚痴をこぼしあっていたようだった雪が激しく降りしきっていた。) |
[連用] |
妻戸を、やはら、かい放つ音すなり。(堤中納言物語・花桜折る中将) (妻戸をそっと開ける音がするようだ。) |
[終止] |
「年たちかへる」など、をかしきことに、歌にも文にも作るなるは。(枕草子・四一段) (「年たちかへる」などと風情を感じさせることとして、歌にも漢詩にも詠まれるということです。) |
[連体] |
山の端にあぢ群さわき行くなれど我はさぶしゑ君にしあらねば(万葉集・四−四八六) (山の端にあじ鴨の群れが騒ぎ飛んでいくようだが、私は寂しいことだ。あじ鴨はあなたではないのだから。) |
[已然] |