■ Hello School 古典 文法 助動詞 らし■
古典文法を豊富な例文と一緒にインターネットで勉強できるよ♪
らし 推定の意味をもち、特殊型の活用で、活用語の終止形、ラ変型活用語の連体形につく。
基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
らし らし らし らし 特殊型

(1)推定…[〜らしい・〜にちがいない]
らし 百年に一年たらぬつくも髪我を恋ふらし面影に見ゆ(伊勢物語・六三段)
 (九十九歳にもなろうかと思うような老女が私を恋しく思っているらしい。
  私の目にはその姿がありありと映っている。)
 
[終止]
この川に紅葉葉流る奥山の雪消の水ぞ今まさるらし(古今集・冬)
 (この川に紅葉の葉が流れているということは、今は奥山の雪解けの水が増しているにちがいない。)
 
[連体]
白雲のこのかたにしもおりゐるは天つ風こそ吹きて来ぬらし(大鏡・昔物語伝)
 (白雲がこちらの方に下りてたなびいているのは、空から吹く風が来たからなのでしょう。)
[已然]
※ラ変型活用語の連体形+「らし」
ラ変型活用語の連体形に「らし」がつくと、「る」が省略される場合がある。
けるらし→けらし
 筒井筒井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに(伊勢物語・二三段)
  (筒井の井戸の枠と丈比べをした私の背丈も今は井筒を越えたようです。あなたに会わないうちに。)

なるらし→ならし
 これに稲つみたるをや、いな船といふならし(おくのほそ道・最上川)
  (この船に稲を積んだものを「いな船」というのであろう。)

あるらし→あらし
 我が旅は久しくあらしこの我が着る妹が衣の垢つく見れば(万葉集・一五−三六六七)
  (私の旅は長くなっているらしい。私が着ている妻の衣が垢まみれになってるのを見れば。)
文法目次  国語のページ   Top
商用目的での利用を固く禁じます。