■ Hello School 古典 文法 助動詞 き■
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過去の意味をもち、特殊型の活用で、活用語の連用形に接続する。
基本形 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 活用の型
(せ) しか 特殊型

(1)過去…[〜だ]
その人の後といはれぬ身なりばこよひの歌をまづぞよままし(枕草子・九九段)
 (自分が清原元輔の子と言われなければ、今夜の歌会で最初に詠んでいるのでしょうが。)
 
[未然]
今は昔、藤原為時といふ人あり(今昔物語集・巻二四−三〇)
 (今は昔の話だが、藤原為時という人がいました。)
 
[終止]
罪に落ちて都を去り人を、三年をだに過ぐさず許されむことは…(源氏物語・明石)
 (罪に犯して都を去った人を三年も過ごさずに許してしまっては…)
 
[連体]
何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと…徒然草・五二段
 (何かあったのだろう、ぜひ見たかったのだが、神へ参拝することが目的だったので…)
[已然]

※カ変・サ変動詞への接続
カ変「来」 こ[未然]< [連体]
しか[已然]  
   き[連用]< [連体]
しか[已然]
 
サ変「す」 せ[未然]< [連体]
しか[已然]
し[連用]−[終止]
やうやう夜も明けゆくに見れば率て女もなし。(伊勢物語・六段)
 (ようやく夜が明けたので、見ると連れて来た女がいない。)
嬉しげなりけむ影は、方もなかりき。(更級日記・夫の死)
 ((鏡では)嬉しそうだった私の姿は、今までの生活にはなかった。)
おもかげは身をも離れず山桜心の限りとめてしか(源氏物語・若紫)
 ((美しい)面影は私から離れられない。私の心の全てを山桜にとどめてきたのだが。)
直垂のなくてとかくほどに、(徒然草・二一五段)
 (直垂がなくて、そうこうしているうちに、)
ある時には、来し方行く末も知らず、海にまぎれむと(竹取物語・蓬莱の玉の枝)
 (ある時には、来た方向や行く先もわからなくなって海で行方知らずになろうとしました。
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