■ Hello School 古典 文法 接続詞 練習問題 ■
古典文法を豊富な例文と一緒にインターネットで勉強できるよ♪
1.次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

 さいつ頃、雲林院の菩提講に詣でて侍りしかば、例人よりは
こよなう年老い、うたてげなる翁ふたり嫗といきあひて同じ所
にゐぬめり。あはれに同じやうなるもののさまかなと見侍りしに、
これらうち笑ひ見かはしていふやう、「年頃昔の人に対面して、
いかで世の中の見聞く事をも聞こえ合はせむ、このただ今の
入道殿下の御有様をも申し合はせばやと思ふに、あはれに
嬉しくもあひ申したるかな。今ぞ心やすくよみぢもまかるべき。
おぼしき事いはぬは、げにぞ腹ふくるるここちしける。[ @ ]
こそ昔の人は、ものいはまほしくなれば、穴を掘りてはいひ入れ
侍りけめと覚え侍り。かへすがへす嬉しく対面したるかな。
[ A ]、いくつにかなり給ひぬる」といへば、今ひとりの翁、
「いくつといふこと、覚え侍らず。[ B ]、おのれは、故太政の
おとど貞信公、蔵人の少将と申しし折の小舎人童の大犬丸ぞ
かし。主はその御時の母后の宮の御方のめしつかひ高名の
大宅の世継とぞいひ侍りしかしな。[ C ]、主の御年は、おの
れにはこよなくまさり給へらむかし。みづからが小童にてありし時、
主は二十五、六ばかりのをのこにてこそはいませしか」といふめ
れば、世継、「しかしか、さ侍りしことなり。さても、主の御名はいか
にぞや」といふめれば、「故太政大臣殿にて元服つかまつりし時、
『きむぢが姓はなにぞ』と仰せられしかば、『夏山となむ申す』と
申ししを、やがて繁樹となむつけさせ給へりし」などいふに、いと
あさましうなりぬ
(大鏡・序)
(1)[ @ ]〜[ C ]に入ることばを次のア〜エの中から選び、
 記号で答えなさい。
  ア.さても  イ.されば  ウ.かかれば  エ.ただし

(2)本文の中から、この作品の目的となる部分の最初の五字と
 終わりの五字を抜き出しなさい。ただし、文の初めとは限らない。

(3)下線部A「あさましうなりぬ」とあるが、なぜそうなのか、最も
 適切なものを次の中から選び、記号で答えなさい。

 ア.二人の出会いがあまりにも偶然だったから。
 イ.二人の会話があまりにも古いから。
 ウ.二人の地位が服装に比して高かったから。
 エ.二人の名前にきちんとした由来があったから。

解答
文法目次  国語のページ   Top
商用目的での利用を固く禁じます。