私はのんちゃん Part.11
「君江は兄弟がいるんだよな。」 「お兄ちゃんね。」 「いいよな。勉強とか教えてくれるんだろ。」 「ううん。絶対に教えてくれないよ。 『何だ、お前、こんなもんもできないのかよ。』 とか言って、本当は多分解けないと思うよ。 でも、お兄ちゃんの友達がたまに来て、 宿題やってくれたりするんだ。」 「そう。やっぱいいよな。」 「ヒロ君、1人っ子だもんね。寂しいよね。 じゃあ、兄弟だったら誰が欲しいの。」 「妹。しかもかわいいの。で、さらにおとなしくて、 お兄さん想い。」 「いないよ、そんなの。」 「そうかもしんないけどさ。 でも、いるとしたら欲しいんだよな。」 「じゃあ、同い年だけど、私がなってあげようか。」 「えっ、ああ、いやぁ。」 「なんで、だめ。」 「だめじゃないけどさ。君江は俺から見れば、 お姉さんって感じだよ。」 「そうかしら。」 ノンちゃんは2人に気づかれないように、 その場を離れていった。 |
それって、私にも言ったじゃんよ。 そうなんだ。 だから、枝川先輩って頭いいんだ。 私のことじゃないの。 あらっ、簡単に否定されちゃった。 うわっ。すごいことを言う人だったんだ。 ふーん。なんか、聞いてると、 だんだん嫌になっちゃった。 いいかげんにしてよね、て感じだね。 もう、部室に戻ろう。 |