10センチ
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ルナク |
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僕は空がとべる
いや、それは大げさ ほんとはちょっと宙に浮くだけ
それもたったの10センチ
それでもこの浮遊感 なかなか快適 僕を充分とりこにする
でも良く考えると 身長175センチの僕が たった10センチ浮かんでも 185センチの彼の世界と それは何にも変わらない まして空行く鳥から見たら 歩いているのとおんなじだ
浮かんでいるのは 気持ちいいけど 実は動くの大変だしね
水の中なら抵抗で 起用に泳げば進むけど 何せ相手は空気だからさ ばたばた手足を動かして 必死に掻いてはみるけれど ほとんど前に進まない
やっぱり翼じゃないからね
僕は空がとべる(浮くだけ)
超能力には違いないけど 恥ずかしくって人には言えない
それでも今日も 10センチ ふわふわ浮かんで遊んでる
やっぱり何だか気持ちはいいよ
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作品の著作権は作者が保持します。 無断転載を固く禁じます。 | |
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形式…口語自由詩 主題=「視点を変えた世界」
主な表現技法…
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解説 |
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※はじめに 詩というものは、読み方は自由であり、ここで 解説する内容はあくまでも作者・編者の主観に よるものであることをあらかじめ記しておきます。
この作品は、わずか10cmだけ高くなったにも かかわらず、その喜びを表しています。
いつもよりも10cm高いところからみる日常は きっと、いつもの日常よりもまったく違うものに 見えるのかもしれません。 いつもよりもほんのわずかだけでも違う視点 からものを見ることの大切さを感じさせる作品 です。 |
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