法則
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たもつ |
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久しぶりに実家に戻ると 父はまた少し小さくなっていた
質量保存の法則というものを 信じるのであれば 生真面目に生きることを止めようとしない父は きっと 何処かで 何かを 与え続けているのだろう
春の日が溜まる縁側 季節外れの風鈴が鳴っている
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作品の著作権は作者が保持します。無断転載を固く禁じます。 | |
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形式…口語自由詩
主題…「生」
主な表現技法…
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解説 |
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※はじめに 詩というものは、読み方は自由であり、ここで解説 する内容はあくまでも作者・編者の主観によるもの であることを予め記しておきます。
生きる、ということは幸か不幸か何かを与えるこ とだ。 もし、そのことを忘れて生きるのであれば、山奥 に一人きりでこもって生活するしかない。 しかし、それでも何かに何かを与える、という行 為から逃れることはできない。 何かに何かを与え続けながら生きる、とのことを きちんと認識することは、常に感謝の気持ちを持 ち謙虚に生きることに繋がる。 最近忘れてはいないだろうか。自分も含めて。
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