おはす |
入道相国、さしも日ごろはゆゆしげにおはせしかども、(平家物語・入道死去) (入道相国はあれほど日ごろは剛健な感じでいらっしゃったけれども、) |
[未然] |
左中将、まだ伊勢の守と聞こえし時、里におはしたしりに、(枕草子・三一九段) (左中将(源経房)様がまだ伊勢の守と申し上げたころ、私宅にいらっしゃった時に、) |
[連用] |
ほしきものぞおはすらん。(土佐日記・二月五日) (今は何かほしいものがあるのでしょう。) |
[終止] |
立ちておはするを、なほほかへにやと思ふに、(枕草子・一八四段) (立ちあがってこちらにいらっしゃるのを、それでもやはり他へおいでになるのだろうと思うのに、) |
[連体] |
世に知らずさとう賢くおはすれば、(源氏物語・桐壺) (世には知らないほど聡明で賢くいらっしゃっるので、) |
[已然] |
「あなうれし。とくおはせよ」など見つけていへど、(枕草子・八二段) (「まあうれしい。早くいらして下さい。」などと、私を見つけて言うのだが、) |
[命令] |